オタクがおすすめするオタクの本を紹介します
共感できること、心が痛くなること、感情が動かされること、色々含んでいます
本なんか読まねえよっていう推しだけしかいないオタクも息抜きしようや
気分転換になっておすすめです
結構適当に書いているので、信用しすぎないでね
※ネタバレあります※
推し燃ゆ/宇佐見りん(2020)
21歳の時に書いたらしいです。すごい。
だからこそ、推しを題材に書けたのかもしれない
そして私たちオタクにぶっ刺さる
ぜひ一度は読んでほしい本
そもそも有名すぎて読んでいるオタクが多いのかもしれません
そんなオタクには振り返りをこめて
推しが、炎上する話
推しが炎上?ないない。共感もないって。って感じだったんだけど、
内容的には「脱退」「解散」「熱愛報道」「結婚」みたいなことを含む
そうなると明日は我が身かもしれない…ってなりません?
あー分かるなーそうなるなー心が痛いなー
って終始そんな感じ
ひっかかった言葉を載せておきます
これからも推し続けることだけが決まっていた(P23)
推しとの別れを想像するとき、あたしはここにいる人たちとの別れも一緒に考える。推しで繋がったから、推しがいなくなればばらけていくしかない(P36)
オタクの繋がりってそんなもんだよな
あたしは徐々に自分の肉体をわざと追い詰め削り取ることに躍起になっている自分、きつさを追い求めている自分を感じ始めた。体力やお金や時間、自分の持つものを切り捨てて何かに打ち込む。そのことが、自分自身を浄化するような気がすることがある。つらさと引き換えに何かに注ぎ込み続けるうちに、そこに自分の存在価値があるという気がしてくる。(P70)
これってなんていうか知ってる?洗脳だよ
どんなときでも推しはかわいい。―守ってあげたくなる、切なくなるような「かわいい」は最強で、推しがこれから何をしてどうなっても消えることはないだろうと思う。(P83-84)
終わるのだ、と思う。こんなにもかわいくて凄まじくて愛おしいのに、終わる。(P111)
あたしを明確に傷つけたのは、彼女が抱えていた洗濯物だった。あたしの部屋にある大量のファイルや写真やCDや、必死になって集めてきた大量のものよりも、たった一枚のシャツが、一足の靴下が一人の人間の現在を感じさせる。引退した推しの現在をこれからも近くで見続ける人がいるという現実があった。もう追えない。アイドルでなくなった彼をいつまでも見て、解釈し続けることはできない。推しは人になった(P121)
書いてて泣けるんだけど。えっぐ。
つらくさせてしまったなら、すみません
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デートクレンジング/柚木麻子(2018)
この記事でも取り上げたんですけども…
結婚して妊娠中の主人公と、独身で婚活中のアイドルオタクアラサー2人の話
どうか、死にそうなアラサー独身オタクにぜひ読んで欲しい
昔から、手に入らなさそうなものには、最初から興味を持たないようにする主義だ(P23)
個人的には時間を止めることの出来る人は、アイドルだと思っている(P24)
「ここにいる誰か一人に選ばれなきゃ、私このままなんだよ」(P108)
「―男と違って、女は環境が変わったら、これまでの友達をあきらめなきゃいけないんだよ。環境が似たもの同士じゃなきゃ、女は仲良く出来ないようになっているんだから」(P114)
「―自分の好きなものにまっすぐになれて、他人の人からどう見えるとか、どう思われるとかおかまいなしの、すきなもの以外はどうでもよくて、なにがあって平気な人になりたかったの。迷いのない人になりたかったの」(P206)
自分はずっと見ているだけの人間だと思っていた。でも、一人の女の子をずっと見つめ続けるということは、なにもかもを許すことを意味する。許すためには、体力も気力も知力も使う。その人の持てるものすべてを総動員しなければならない。(P221)
アイドルが最強!っていう話ではなくて、常に葛藤を描いた話だと感じました
アイドルオタクの夢見がちな部分も書かれていて、心が痛いです
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人類にとって「推し」とは何なのか、イケメン俳優オタクの僕が本気出して考えてみた/横川良明(2021)
物語ではないです
現オタクには、色々響く部分があるんじゃないかなと思いました
―ひとまず今日はハッピーです!という気軽さを持てたのは、まちがいなく「推し」というものさしができたおかげです(P23)
―定期的にチケット争奪戦という血を血で洗う争いの場に身を投じなければならない永遠のソルジャー。しかもそこは生きて帰れるかは運頼みという容赦ない戦場です。その運をちょっとでも引き上げるためなら、積める徳は全部積むのがオタクというもの(P41)
散財自体が、強い快楽の伴う行為なのです―ほしいものを手に入れる所有欲と、何かしら推しに貢献できる奉仕欲、―汗水流して稼いだお金を浪費している背徳感の3つがセットで味わえるから。(P44)
推しに圧倒されたいというひそかなマゾ精神―才能に殴られることほど気持ちいいことはありません。そんな体験をくれるのは推しだけ。だから現場に行くしかないのです(P49)
推しの中には「最初の女になりたい推し」と「最後の女になりたい推し」がいる(P94)
出会ったのは商品である推しだけど、恋をしたのは人間である推しなのです(P128)
自分で自分を輝かせることのできない月のような自分にとって、推しは「太陽」。自分のためにはがんばれないけど、推しのためなら全力を尽くせる。(P252)
推しって最高!っていう本
この本を読んで、あー自分って推しのこと、推していないんだなって思いました
別に布教もしないし。単に応援しているだけ。好きな人。
それに気づかさせてくれた本です
本は沢山読むので(小学生構文)なにかおすすめがあったら教えてください